秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)は現在、ローカルメディアと協働するアートマネジメント人材育成事業「AKIBI plus」を展開している。
新しい芸術領域を創造できる人材や芸術によって地域課題に対応できる人材、ローカルメディアと協働できる人材を育成することを目的に、同大の岩井成昭教授のグループが美術家や研究者、地元メディアなどとコラボ展開する。一般公募の研修生が取り組む5つのプログラムは以下の通り。
男鹿半島や五城目町などで展開されている地域課題の解決へ向けた取り組みの視察を通じて、アートとウェブができることを議論する「地域課題研究+ウェブメディア」、テレビ業界の手法によって異分野の組み合わせによる化学反応を発信する「学際的テーマ+テレビ」、「地域課題応答型アーティスト・イン・レジデンス」の実現を目指す「AIR+ケーブルテレビ」、ラジオを使ったメディアプロジェクト「リサーチ+ラジオ+ドキュメント」、動員数や経済効果ではない芸術文化活動評価のプロセスと基準の確立を目指す「芸術文化活動評価+新聞」。
岩井教授は「生み出した芸術を地域社会と共有していくための仕組みづくりが求められている。芸術を馴染みやすく社会へ向けて翻訳するための『つなぎ手』の育成に取り組みながら、地域に根ざしたアートマネジメントの方法論の獲得につなげられれば」と話す。
1回目は8月8日、文化創出の意義を問い直すことを通じて、普遍性と局地性を巡るアートマネジメントについて考察するシンポジウムを「辺境と芸術-アートは地方といかに向き合うのか?」と題して開く。開催時間は15時~17時30分。入場無料。
現在、同事業研修生も募集する。問い合わせは同大学事務局(TEL 018-888-8478)まで。