東北4県の地ビール会社が共同で醸造する「東北魂ビール・いぶりエール」の醸造が11月12日、地ビール醸造所「あくら」(秋田市大町1)で始まった。
東日本大震災後の復興と醸造技術の向上を目的に、同社と「世嬉の一酒造(岩手県)」「福島路ビール(福島県)」の3社が持ち回り、「東北魂ビール」ブランドで共同醸造に取り組むのは3回目。今回から「仙南シンケンファクトリー(宮城県)」も加わった。
同ブランド第3弾となるビールのスタイルは、スモーク麦芽を使った「スモークブラウンエール」。秋田県地方の郷土料理でいぶしたダイコンの漬物「いぶりがっこ」にちなみ「いぶりエール」と名付けた。約1000リットルを製造する。
あくらの醸造長で宮城県気仙沼市出身の長谷川信さんは「震災以降、東北は一つとの思いが強まった」とし、「燻煙(くんえん)香が特徴で冬季に楽しめるコクのあるビールを目指して仕込んだ。楽しみにしていただければ」と新商品に意気込みを見せる。
12月中旬以降、県内のほか、宮城県や首都圏の飲食店などに出荷予定。