秋田市出身の美術家・鴻池朋子さんが現在、食卓などテーブルに敷く飾り布「テーブルランナー」を題材にした新プロジェクトを進めている。
「美術館ロッジ」「東北を開く神話」など、秋田市内の美術館や北秋田市にある山小屋などを会場に地域住民を巻き込んだ美術作品の制作活動に2011年から取り組む鴻池さん。
「物語るテーブルランナー」と題する新プロジェクトは、秋田市で「ハンズクラフト秋田」を主宰する手芸家の東海林裕子さんら6人とグループを結成。「絵画や写真にはない日常的な目線で見ることができるメディア」として「テーブルランナー」が題材の創作活動に地域住民と共同で取り組む。
7月26日に秋田県立美術館(中通1)で開かれた説明会には美術家や手芸家ら約30人が参加。鴻池さんが北秋田市阿仁地域の住民20人ほどから調査した「日々の暮らしの中にある地域ならではの習俗や出来事」を物語として構成し、参加者が縦30センチ、横50センチほどのフェルト布地にパッチワークなど手芸のほか、染め付けや版画など、それぞれ自由な手法で「物語」を表現することなどを説明した。出来上がった作品をつなげて1枚のテーブルランナーに仕上げる。来年2月の完成を目指す。
現在、参加者を募集している。問い合わせは東海林さん(TEL 018-853-8617)まで。