秋田市在住の20代のカップルが8月9日、電動アシスト付きの自転車タクシー「ベロタクシー」で市内を走行しながら結婚式を挙げた。新郎新婦のお披露目などにベロタクシーを使った例は横浜などでこれまでにもあるが、挙式そのものに使うのは珍しい。
ユニークな結婚式を挙げたのは、「目立つことが大好き」と話す大志田幸一さんと美子さん。二人で結婚式の相談をする中、ベロタクシーで市内を走行しながら挙式する「人前式」ならぬ「街前式」を思いついた。
当日、秋田でベロタクシーを運営する市民活動団体が用意したのは、ブーケやリボンで装飾し、音響装置も搭載した「挙式仕様」のベロタクシー。ドレスとタキシードに身を包んだ大志田さん夫妻は、車両後部にぶらさげた空き缶をカラカラと鳴らしながら、保戸野の美容室前を出発。親族や近隣住民が待つ新屋商店街のギャラリースペースまでの約7キロを2時間かけて走行した。
途中、地元スーパーから二人の記念写真ラベル付きの日本酒を贈られたり、地ビールメーカーからビールを振る舞われたりした二人。沿道で手を振る通行人らに笑顔で応え、「愛の花が咲きますように」との手書きメッセージを添えた「花の種」を配るなど、幸せのおすそ分けも。
多くの市民から祝福を受けた二人は「街の皆さんにお祝いしてもらえてうれしい。幸せになります」と口をそろえた。