秋田の方言を扱った「珍版・秋田語の教科書」が4月中旬、出版された。
出版したのは、秋田市で鍼灸(しんきゅう)院を営む加藤隆久さん。秋田の方言などをまとめた文章を知人らに読ませたところ好評だったことから、加筆して出版化を決めた。
秋田の方言で「分別がない」ことを表す「ホジナシ」については、一般に「保持、方図、本陣、本心」などが語源とされるが、加藤さんは「今から2000年も前に中国で編さんされた東洋医学のバイブル中に登場する『本神』に語源の可能性もある」と指摘するなど、鍼灸師の視点から独自の考察も試みた。
加藤さんは「秋田はユニークな文化を持った地域なので、同書の中では秋田弁ではなく、あえて秋田語と呼んでいる」とし、「秋田語は、秋田の人の精神性や文化性そのもの。秋田を知ってもらうためには、言葉を紹介することが理解を深める助けになる」と話す。
仕様はA5版、188ページ。ジュンク堂書店・秋田店や加賀谷書店など秋田県内の書店のほか、秋田空港売店でも販売する。700円。
問い合わせは三文舎(秋田市川元松丘町、TEL 018-862-8754)まで。