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日本で売れない日本酒、EUで人気じわり-秋田の古酒醸造元が海外展開

チーズなどに合うことから、フランスやロンドンなどEU諸国を中心に注目を集める「熟成古酒」

チーズなどに合うことから、フランスやロンドンなどEU諸国を中心に注目を集める「熟成古酒」

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 国内では流通しにくい「熟成古酒」の醸造元「金紋秋田酒造」(大仙市)が現在、ヨーロッパを中心に海外市場を開拓する様子をフェイスブックページで展開している。

熟成古酒の海外展開を進める「金紋秋田酒造」の佐々木孝社長

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 江戸時代には高級酒として珍重されていた「熟成古酒」。酒税法が制定された明治時代から現在まで、吟醸酒や純米酒のような「特定名称酒」としての規定がなく製造元も限られ、酒販店も積極的に取り扱わないことなどから、国内では流通しづらい状況になっている。

 国内市場を開拓できないことに業を煮やした同社は2009年、ロンドンで開かれる世界最大規模の酒類品評会「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)」の日本酒部門に初めて出品したところ、純米酒や大吟醸酒などの「日本酒」を抑えて最高賞を受賞。「ならば」とヨーロッパを中心に本格的な海外市場の開拓を決めた。

 フランス・パリの3つ星レストランのオーナーや現地の美食家らから「チーズとの相性がいい」などの高い評価を受けたことをきっかけに、同国での取扱量が増えているほか、酒類の小売りを国が管理し販売許可の審査が厳しいとされるスウェーデンでも3月3日から同社商品の取り扱いを始めた。「秋田の醸造元が海外市場で奮闘する様子を地元の皆さんにお知らせできれば」と、フェイスブックページを通じたリポートも始めた。

 同社の佐々木孝社長は「ひたすら日本酒の『旨み』を追究した結果、海外に向けて発信できる製品になったことは当社の誇り。世界の料理をおいしくすることに貢献できれば」と意欲を見せる。

 フランスで人気の国産商品などを紹介するテレビ番組「エスプリジャポン」(BSフジ)も3月6日、同社の取り組みを特集する。

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