靴下で作るぬいぐるみ「ソックモンキー」-秋田の授産施設が製作・販売

一足の靴下で製作されるサルのぬいぐるみ「ソックモンキー」(写真はSサイズ)

一足の靴下で製作されるサルのぬいぐるみ「ソックモンキー」(写真はSサイズ)

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 秋田市の身体障害者通所授産施設「緑光苑」(秋田市下北手、TEL 018-889-7001)が製作する靴下のぬいぐるみ「ソックモンキー」の製作作業が、クリスマス前の繁忙期を迎えている。

「ソックモンキー」の製作に励むメンバー

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 1920年ごろのアメリカで、経済的に貧しいことから孫へのクリスマスプレゼントを買うことができなかった女性が、家にあった靴下でサルのぬいぐるみを作ったのが始まりとされる「ソックモンキー」。労働者向け靴下の赤い糸で補強された「かかと」部分をぬいぐるみの口やお尻に当てるアイデアなどが話題になり、その後、靴下にも「ソックモンキーの作り方」を書いた紙片を添付して販売されるようになったほか、1950年代には製造元から靴下を寄贈された修道院のシスターがソックモンキーを作るなどしながら、アメリカ全土に広まったという。

 2006年、秋田市の身体障害者通所授産施設「緑光苑」が、障害者の自立心の向上や収入源の確保を目的に、国内で初めて「ソックモンキー」の製作に取り組み始めたことから全国的に注目を集めた。

 現在、製作に携わるのは同施設に通う女性4人。当初は均等な綿入れができないなどの苦労もあったが、現在では「口周りを丸く作るのがポイント」(製作メンバー)という余裕もできた。靴下への綿詰め作業や縫製などの工程を分業しながら、クリスマスシーズンの繁忙期には月80体ほど製作するという。「かわいい表情になるよう、メンバーとは意識を共にして作業に当たっている」と製作サポートの豊嶋幸子さん。

 川村昭二所長は「当所のソックモンキーは、製作者が情熱を持って作るため表情が生き生きとしている」とし、「全国から激励の手紙をもらったり、見学に来る人もいる。一体一体を丁寧に作っているので、手に取ってくれた人の心の癒やしになれればうれしい」と話す。

 ラインアップは、Sサイズ(3,990円)とMサイズ(5,040円~6,090円)。東京のセレクトショップなどで販売するほか、同所でも扱う。

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