秋田の郷土料理「かやき」の普及に取り組む「秋田かやき協議会」は6月28日、市民参加型イベント「秋田かやき四天王決定戦」を開催し、初代四天王を決めた。
旬の地場産素材などを煮込んで食べる秋田の鍋料理「かやき」。昨年、「かやき」を秋田のご当地B級グルメとして普及させることで地域の活性化を図ろうと、秋田商工会議所や地元飲食店などが中心となって協議会を結成。「かやき」をメニューに掲載することを市内の飲食店に推奨するなどの活動に取り組んできた。料理に使用する素材や器などは店舗ごとに自由なこともあり、これまでに市内の飲食店約90店舗のメニューに上がるまでになった。
「四天王」の審査は、味や見た目のほか、創作料理としての工夫の度合い、価格、接客態度などを基準に、公募で集まった50人の市民調査員があらかじめ13店舗を選出。その中から一般市民が3品を試食して投票する方式で決めた。
決定戦当日、投票権付きチケット約860枚は1時間半で完売。気温30度を超える炎天下に屋外駐車場で行われた試食・投票会では、用意した2,600食が2時間ほどで完売した。投票で選ばれた初代「秋田かやき四天王」は以下の通り。
秋田県小坂町で生産されるブランド豚・桃豚をメーン素材に大根おろしや山菜、豆腐を具材に使った「桃豚のみぞれかやき」(肴やしち=手形山崎町)。しょうゆ味の鶏ダシをベースにきりたんぽやうどんの煮込みにカレーをかけた「南蛮かやき」(カレーハウス・ブー=下新城)。香ばしい焼きガニをみそ仕立てにした「かやき光琳スタイル」(光琳=山王3)。炊いた米を団子状にした秋田の郷土料理だまこを使った「だまこ三昧かやき」(ホテルメトロポリタン秋田=中通7)。
秋田市で料亭を経営する同協議会の竹島知憲会長は「鍋料理の『かやき』は冬の料理と思われがちだが、地元産の鯛を使った『しょっつるかやき』は8月が一番おいしい時期とされる。皆さんに『かやき』を楽しんでいただくことで、地元飲食店の活性化につながれば」と話す。
選ばれた4店舗には、「四天王」を証明する特製木札が1年間設置される。