日本語教育などの社会活動に取り組むネパール人のリナ・サキヤさんが11月18日、夫のシュレスタさんと秋田市を訪れ、聖霊女子短期大学(秋田市寺内高野)で講義を行った。
ネパールの大学を卒業後、2003(平成15)年、日本語を学ぶため来日したリナさん。国内企業の勤務などを経て、2014(平成26)年に母国で起業し、現在、日本語学校の運営などに取り組む。ボランティア活動の交流などを通じて縁があったことから、ITや人材分野の連携を探ることなどを目的に来秋した。
リナさんは、同短大の1年生10人が受ける授業の一環として、同国における教育システムなどについて紹介。IT事業に携わるシュレスタさんは、AI技術の活用などについて、同国における事例を交えて解説した。講義を受けた学生は、120ほどある多民族から成る同国のコミュニケーションについて質問するなどしながら、熱心に耳を傾けた。
「ネパール人の勤勉さを感じた。文化の違いによる『当たり前』が、国により異なることを知ることができた」と講義を受けた学生の一人は話す。
リナさんは「少子高齢化が進む秋田で、ネパールとの文化交流やITを活用するビジネス交流につなげられれば」と、同短大との連携に期待を寄せる。