複合展覧会「言葉と体」が6月、川反(かわばた)中央ビル(秋田市大町3)で開かれる。
同ビルでアートスペースを運営するグラフィックデザイナーの後藤仁さんが、2009(平成21)年からブログに書き溜める詩や物語をきっかけに、市内在住のダンサーで振付師の加賀谷葵さんが、詩や短歌、小説などの文章に加え、演劇など身体を使う表現活動に取り組む知人らに声を掛けて企画した。
後藤さんは、身近な事物と思考が題材の作品「ある少年の旅物語」を、現代アートのアプローチでアートスペース内に展示するほか、佐々木かずいさんは、小説や詩を同ビル内のカフェに展示。市内在住のフジワラマリさんの作る短歌は、レコードのカッティング作家のnost(OVO)さんと空間作品などを手掛けるふきぬけさんが、オリジナル音声を収録したレコードや木片などを使い「鑑賞者が体感できるような工夫」を加えた作品として展示する。朗読会を開くなど「言葉」を中心に作品を展示する。
演劇祭などで注目を集める岩手県盛岡市を拠点に活動する「演劇ユニットせのび」は、震災を題材した作品「リバー」を上演。NHK連続テレビ小説への出演歴などを持つ宮城県在住の俳優・菊池佳南さんは、札幌市在住の二階堂瞳子さんが手掛けるサブカルチャーの要素を加えた演出で一人芝居を披露する。加賀谷さんは、後藤さんの朗読に合わせたダンス作品を披露する。
加賀谷さんと後藤さんは「3階建ての当ビル全体を使う試み。言葉を中心にする人は体を、体を中心にする人は言葉に意識を向けて、自身を見つめたり、新たな気付きを得たりする機会にしてもらえるような公演と展示にできれば」と声をそろえる。
開催日時は、6月16日~18日、21日~25日の11時~18時(一部展示作品が異なる)。入場無料。公演は、6月17日=14時~、18時~、18日=14時~。入場料は2,500円(前売り=2,000円、オンライン観覧=1,000円)。秋田ステーションビル・トピコ(中通7)、ココラボラトリーなどで販売する。ネットでも受け付ける。