秋田米の新品種「サキホコレ」の先行販売が11月6日、秋田県内や首都圏のスーパーなどで始まったことを受け、SNS上には多くの関連写真や投稿があふれた。
来年秋の本格販売を前に、約400トンの数量限定で先行販売された「サキホコレ」。県内や首都圏の約620店舗で一斉に発売されたが、「秋田米の最上位品種」として開発された新品種への期待の高まりから、発売当日、県内では開店前から行列ができたり、販売開始直後に売り切れたりする店舗が続出した。
現在、県民や販売店が、米袋や炊き立てのご飯を撮影した写真をこぞってSNSに投稿。食味を評価する「食レポ」投稿であふれる。秋田のご当地ヒーロー・超神ネイガーは、得意のツイッターで「サキホコレクイズ」で楽しませる。
官庁街の地酒専門スナック・コンカドール(秋田市山王1)は、店主の桑原八千代さんが「知人からもらった新米をお客さまに」と、8日、サキホコレを使う定食のランチ提供をSNSで告知したところ、予約を申し込むコメントが相次ぎ、用意した10食は直ちに完売した。「お客さまからは、もちもちした食感と甘さが好評。炊きたてには筋子が良く合うが、冷めてもおいしい。量に限りがあるため、皆さんに提供できないことは残念」と桑原さん。
秋田キャッスルホテル(中通1)内のダイニングレストランは、県のキャンペーンの一環として、13日、ランチタイム向け特別メニュー「サキホコレ御膳」(1,800円)の提供を始める。「ご飯に合う」をコンセプトに用意した6種類の料理を盛り付ける。JR秋田駅などで同日に限定発売予定の駅弁「サキホコレ弁当」は、SNSなどで拡散されたことも手伝い「(一般的な商品よりも)反響が大きい」(製造元社長)との声が聞かれるなど、新品種米への期待は飲食店や弁当店などに広がりを見せる一方、秋田市民からは「地元にいながら手に入れられない」「ネットのフリーマーケットなどで転売されているのを見たくない」などの声も聞かれた。