秋田市を拠点としてきた劇団「アジアンカフェ」の12年ぶりとなる公演が1月25日・26日、秋田市内のアートスペースで行われ、両日共30人の定員が埋まる盛況ぶりを見せた。
2000(平成12)年、「女性ばかりの劇団」として秋田市内で旗揚げし、最盛期には12人の劇団員を擁した同劇団。2008(平成20)年までに、市内で9回の公演を行うなど活発に活動を続けたが、劇団員の生活の変化に伴い活動環境にも変化があったことなどから、2009(平成21)年に活動を休止した。
昨年、稽古を再開できる環境が整ったため、同劇団代表の佐藤靖子さんが呼び掛けて12年ぶりの公演を企画した。
佐藤さんは現在、海外在住のため、インターネット通話サービスやユーチューブなどを活用するなどして、劇団員と稽古を重ねた。
男性俳優も出演した演目は、三島由紀夫作「近代能楽集」から「葵上」と「班女」の2本。
かつてより同劇団の公演を観劇してきた来場客は「演技に迫力があった。12年ぶりの公演とは思えない内容だった」と感激した様子。
佐藤さんは「ネットを使った稽古に不安もあったが、予想よりうまくコミュニケーションを取ることができた。いつかまた、上演の機会をつくることができれば」と振り返った。