横手市出身・在住の音楽家3人がクラウドファンディングで資金調達して購入した「チェンバロ」のお披露目演奏会が5月10日、秋田アトリオン(秋田市中通2)で開かれる。
17~18世紀中ごろにかけてヨーロッパで多く作られ、「バロック」と呼ばれる同時代の音楽に欠かせない鍵盤楽器「チェンバロ」。
横手市出身でオーストリア・ザルツブルク市在住のファゴット奏者・冨永芳憲さんらが3年ほど前、同市内でバロック音楽の演奏会を開いたが、県外から運び込んだチェンバロのレンタル料や運送料などが高額だったことから、「故郷でもチェンバロを身近に感じてもらえるように」と楽器の購入を検討。
オルガン・チェンバロ奏者の香取智子さん、ピアノ教室を主宰する佐々木憲子さんらと「ふるさとにバロック音楽をひろめ隊」を立ち上げ、クラウドファンディングでチェンバロの購入資金300万円を募った。
3月下旬、資金調達に成功したため、同時代に使われた「フランコ・フレンチ・タイプ」と呼ばれるチェンバロの複製を購入し、楽器のお披露目を兼ねた演奏会を企画した。
冨永さんと香取さんに、マリオン・トロイペル・フランクさん、ベアトリス・レンチュさんらを交えて、ヴィヴァルディやルクレール、メルシー、ラモーなどの楽曲の演奏を披露する。
冨永さんらは「今後、チェンバロの体験会や講習会、ワークショップなども予定する。地元にバロック音楽の魅力を広められれば」と話す。
開催時間は18時30分~。入場料は1,500円。問い合わせは佐々木憲子さん(TEL 090-5352-1804)まで。
同公演に先立ち5月9日、横手市ふれあいセンター「かまくら館」でも同様の演奏会を開く。