第100回全国高等学校野球選手権大会で8月21日、「金足農業高校」(秋田市金足追分)が見事準優勝に輝き、市内各所に設けられた応援会場に集まった多くの市民から選手の活躍をたたえる声が聞かれた。
試合終了後のパブリックビューイング会場で拍手を送り続ける観戦者
初戦(8日)の鹿児島実業高(鹿児島)戦を皮切りに、14日の大垣日大高(岐阜)にも勝利、17日には優勝候補に数えられる横浜高(南神奈川)を8回に3点本塁打で逆転勝利、近江高戦(18日)は9回裏の2ランスクイズで劇的なサヨナラ勝利を収めた。20日の準決勝では野球の名門校・日大三高(西東京)との接戦を制する快進撃を続け、粘り強い試合展開で全国の高校野球ファンを魅了。1915(大正4)年の第1回大会の秋田中(現・秋田高)以来、秋田県勢としては103年ぶりとなる決勝進出を果たした。
「大会屈指の好投手」として投打にわたる活躍を見せ、県大会から一人で投げ抜いてきた吉田輝星投手を始め、9人しかいない3年生部員全員で戦い抜いたが、決勝戦では大阪桐蔭高校(北大阪)の強力打線の前に力尽きた。
「13対2」で大敗し、東北勢初の優勝は逃したものの、市内に設けられた応援会場で声援を送った市民からは、大きな拍手と「ありがとう!」との声が繰り返し上がった。「笑顔を絶やさず、のびのびと戦う選手の姿に感動した」「勝っても負けても希望をもらった」など「金農(かなのう)ナイン」の歴史的な活躍をたたえる声が多く聞かれた。