秋田市在住のイラストレーターとミュージシャンの2人組が「チンアナゴの日」の11月11日、絵本「とびだせ!ちんあなご!」(マイクロマガジン社)を出版した。
絵本を出版したのは、シンガー・ソングライターの渡部絢也さんとイラストレーターのいせきあいさんの2人が運営する「ウタトエスタジオ」(秋田市河辺岩見)。2010年、「チンアナゴ」を題材にした楽曲とアニメーションを組み合わせた動画を制作してユーチューブに掲載したところ、再生回数50万回を超えるヒットとなった。その後、同曲が全国の水族館の「チンアナゴ」ブースで流されたり、関連グッズが発売されたりするなど、水族館で静かなブームになっていたチンアナゴ人気に火を付けた。
絵本は、チンアナゴの「もひちん」とニシキアナゴの「にっしー」のほか、擬人化した数十種の海洋生物が、遊園地で遊んだり、働いたりする内容。魚の体表などに付いた寄生虫をエサにすることから「クリーナー」として知られる「ホンソメワケベラ」が、園内の「掃除スタッフ」として登場するなど生態を参考にキャラクター設定を行い、クイズや迷路などを盛り込んだ。
いせきさんは「子どもの好奇心をくすぐる作品になればとの思いで、背景の細かな部分まで描き込み、何度読んでも新たな発見があるような絵本を目指した。キャラの行動や性格は実際の生態を参考にしているので、水族館で絵本と見比べてもらうのも楽しいのでは」と話す。
A4変版、38ページ。価格は1,300円。全国の書店などで販売する。
秋田県児童会館(山王中島町)で12月3日、出版記念イベントを開く。開催時間は10時30分~11位30分。入場料は中学生以上700円(前売り500円)、小学生以下300円(同200円)。2歳以下無料。