新屋表町通りにある「渡邉幸四郎邸」(秋田市新屋表町)の改修・保全を目的に、中古レコードの販売などを通じて改修費を集める取り組みが現在、市民有志によって進められている。
1890(明治23)年築の町家「渡邉幸四郎邸」。現在、地域住民や同エリアにある秋田公立美術大学の学生がイベント会場として使っているが、痛みが目立つようになってきたことから、NPO法人新屋参画屋(同)が「改修事業」に取り組む。
音楽ファンらが同所にオーディオ装置を持ち込んで開くレコード鑑賞会を3回ほど開いたところ、レコードに対する参加者の関心が高かったことから、市民に中古レコードの寄付を募り、レコードの販売収益などを同NPOに寄付する取り組みを決めた。
活動に取り組むのは、ジャズやオーディオのファンら市民有志5人ほどが立ち上げたグループ「新屋レコーズ」。寄付された中古レコード販売のほか、マッキントッシュなどの高級オーディオ装置を使ったレコード鑑賞会、オーディオ機器の修理や購入に関する相談の受け付けなどの活動を予定する。
同グループの芳賀洋介さんは「近年、若い世代のレコードへの関心も高まっている。鑑賞会などを通じて、レコードの魅力をより多くの皆さんに知っていただきながら、町家の保全へ向けた輪を広げていくことができれば」と意気込みを見せる。
レコードの寄付は7月15日~17日、同所で開催予定の複合イベントに合わせて受け付けるほか、随時行う。開催時間は11時~16時。レコード鑑賞会は7月22日15時~。懇親会費は2,500円(学生500円)。主催は「懐かしのLP盤を聴く会」。問い合わせは芳賀さん(TEL 090-3126-1384)まで。