工芸ギャラリー「小松クラフトスペース」(秋田市中通4、TEL 018-837-1118)は1月18日から、秋田市出身のテキスタイルデザイナーで染織作家の大高亨さんによる地元では初の個展を開催している。
航空機、新幹線、自動車メーカーなどの内装デザインや生地開発のほか、国会議事堂や宮崎シーガイアの内装にも携わってきた大高さんは、1997年にそれまで勤めていた大手織物会社から独立。テキスタルデザイン事務所を立ち上げて制作活動を行う傍ら、現在、日本テキスタイルデザイン協会理事や京都造形芸術大学の准教授も務めるなど、精力的に活動する。
大高さんはこれまで、国内外の招待展や企画展に芸術作品を中心に出品・発表してきたが、「日常の生活でも使える物を」という同ギャラリーの提案などもあり、地元での個展開催となった。同展では、風呂敷やバッグなどのファッション小物のほか、クッションカバーなどのインテリア小物、ブックカバーやペンケースなどの文房具など計100点を展示販売し、価格は400円(コースター)から29万円のテキスタイル作品まで広範。
前衛的でモダンなテキスタイルデザインについて、大高さんは「モダンな作品も、海外の招待展では日本のカルチャーとか『和』のテイストとして評価されることが多い」と話す。近年力を入れている「風呂敷」については「生活の中で使える風呂敷は、作品としても『布』が主役のテキスタイルそのもの。エコバッグが流行しているが、日本の風呂敷文化は海外でデモを行っても好評を得ることができる素晴らしい文化」とも。同展で展示販売する風呂敷は、一般的な風呂敷(8,400円)や「西陣手織り」の高級風呂敷(44,100円)も。
営業時間は10時~18時。2月2日まで。
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