秋田県と地元企業が中心となって開発を進めている「リンゴの収穫適期を判定できるアプリ」が現在、農業関係者の間で注目を集めている。
高齢化が進む就農者の作業の省力化や地元企業の活性化などを目的に「秋田県産業技術センター」(秋田市新屋町砂奴寄)が研究する画像処理技術を活用し、アプリ開発などを手掛ける「オクトライズ」(外旭川野村)がスマートフォン向けに開発した同アプリ。
リンゴの収穫はこれまで、熟練者による目視確認が必要だったが、同アプリをインストールしたスマートフォンのカメラで撮影することで収穫適期が分かるという。
オクトライズの佐々木恵さんは「アプリの開発に当たっては、リンゴの撮影環境などによって熟成度が正しく判定できないこともあり、判定の精度を上げる調節などに苦労した」と話す。同センターの担当者は「人手不足の解消につながるほか、専用機器が不要のため低コストで導入できるなどのメリットがある。産業の活性化と雇用創出につながれば」と期待を寄せる。
今後、就農者による試用などを通じて判定精度を上げるなどし、製品化を目指す。