野鳥の巣箱を専門に制作・販売する秋田市在住の池田敏(はやし)さんが現在、来春の産卵を前に巣箱の設置を呼び掛けている。
宮城県秋保温泉の自然に接しながら幼少期を過ごしたことから、野鳥好きになったという現在70代の池田さん。本職は左官業だが、木工も得意だったことから、「野鳥たちの工房・船場」を立ち上げ、10年ほど前から野鳥向け巣箱の制作を続ける。
池田さんが制作するのは、シジュウカラやスズメ、ツバメ、キジバトなど野生の小鳥向けの高さ30センチ、幅20センチほどの巣箱や餌エサ場。秋田杉製材を使い、庭園の装飾として耐える自然に馴染(なじ)みやすいデザインにこだわる。腐食防止のためガスバーナーで焼き加工後、表面の墨をサンドペーパーで磨いて仕上げる。
手作りされることの多い野鳥向け巣箱は一般に多く流通していないことから、市外から買い求めに足を運ぶユーザーもいるという。
「春の産卵を前に野鳥が巣を探す秋から翌3月までに設置することが望ましい」と池田さん。「野鳥を観察したり、鳴き声を楽しんだりすることは心の癒やしになる。シジュウカラは大量の毛虫などを食べるので庭の虫退治にもなる。皆さんにも野鳥を楽しんでもらえれば」と話す。
価格は3,900円。問い合わせは池田さん(TEL 090-3120-7383)まで。