木版画で手作りした「絵はがき」の販売会が7月8日、JR秋田駅前通路で開かれた。
かつて農閑期の生活の糧として地元で作られた木彫り人形が「農民美術」として残されていることや、秋田市生まれの木版画家・勝平得之が木彫り人形で無名時代の収入を得ていたことなどから、「新しい秋田土産になるのでは」と、県内の風物を題材に地域をPRする季刊誌「のんびり」などを発行する「のんびり合同会社」(楢山登町)が企画した。
勝平得之のほか、作曲家の成田為三、秋田の農業の父と称される石川理紀之助の3人を題材に同誌スタッフ10人が作画・彫り・刷りに分業して制作。
「秋田の偉人・手摺(す)り木版画絵葉書」(3枚1,000円)と名付け、誌面の企画・取材の一環として、あえて事前の告知をほとんど行わずに限定販売したところ、用意した22セットを4時間ほどで完売。追加販売を決めた。
「地元出身の偉人を紹介する誌面企画の一環。今秋発行予定の誌面でも地域の誇りとして伝えられれば」と同社の田宮慎さん。