愛媛県松山市在住ながら秋田のご当地キャラ制作などを手掛けてきたイラストレーターのいせきあいさんが現在、秋田市内に転居して制作活動に取り組んでいる。
インターネットを通じて知り合った秋田市在住のシンガーソングライター渡部絢也さんの曲「ちんあなごのうた」に合わせて制作したアニメがネット上で評判になったことを受け、昨秋、秋田の県魚「ハタハタ」がテーマのご当地PRソング「秋田HATA☆HATA☆ROCK&SAMBA!!」も渡部さんと制作。擬人化したハタハタのイラストに県内25市町村の祭りや特産物も盛り込みながら、日本海の荒波を越えて岸を目指し、産卵するハタハタの力強い生命力をメッセージに込めた。
その後、「その土地を自分の肌で感じることが大切」と転居を決め、4月から秋田市内に営業所を持つ制作会社で働くいせきさん。現在、会社員として携帯電話向けアプリのコンテンツ制作などの仕事をこなす傍ら、創作活動に取り組む。渡部さんのライブ会場にも同行し、アドリブでイラストを描いたり、ハタハタを描いた旗を振ったりするパフォーマンスも行う。
松山市在住の父親が城跡や史跡、方言など郷土について研究する姿を幼いころから見てきたといういせきさん。「秋田に転居してから、地元の皆さんに秋田は何もないところだと言われることも多いが、魅力的なことも少なくない」とし、「秋田で働くからには一人でも多くの人に秋田を好きになってもらえるよう頑張りたい。今後は紙芝居を使うなどして、地元の魅力を子どもたちに伝えられれば」と意気込みを見せる。