秋田市在住の染色作家・伊藤祐彩さんの個展「ソーリー展」が現在、アートスペース「ココラボラトリー」(秋田市大町3、TEL 018-866-1559)で開催されている。
「学生時代に出会った加賀友禅の素晴らしさが忘れられなかった」と話す秋田県大仙市出身の伊藤さん。長岡造形大学(新潟県)を卒業後、友禅作家・石田巳代治さんに師事するため、石川県金沢市の石田さんの工房に就職した。
その後帰郷し、主婦業の傍ら、紬(つむぎ)や縮緬(ちりめん)などのきめの細かい生地を素材に制作した約50点を展示する同展。加賀友禅で多用される植物や風景のほか、「伝統的な作家が手掛けない作品を作りたい」と天使や花嫁姿の女性をモチーフにした個性的な意欲作も。
伊藤さんは「加賀友禅にはいくつもの工程があるが、手間をかければ10工程ほどある」とし、「加賀友禅の特徴の細い線を丁寧に描くことや、鮮やかな発色にもこだわって制作したので、若い人にも楽しんでいただきたい」と話す。
営業時間は11時~20時(最終日は17時まで)。4月4日まで。入場無料。