秋田市を拠点に岩手・神奈川・京都などで33店舗の薬局を展開するサノ・ファーマシー(秋田市保戸野通町)が8月1日、全スタッフを対象にタブレット型端末iPad(アイパッド)を導入した。
約200人のスタッフ全員にiPadを配布したサノ・ファーマシーの佐野元彦社長
同社はこれまで、社内の情報共有にパソコンを使ったメーリングリストなどを活用してきたが、情報伝達の正確性と迅速性などを高めるため、約200人のスタッフ全員にiPadを配布。本社から業務連絡を発信するだけではなく、スタッフが患者や顧客との接遇から得た経験や知識などの情報も相互に発信・共有できるようにして「知識のデータベース化」を図るほか、動画化した社内マニュアルを閲覧できるようにするなどして業務の効率化を目指す。
「日々進歩する医薬品の知識は店舗ごとにスタッフの得意分野が異なる」ことから、患者が同社系列の他店薬剤師やスタッフとiPadを使って会話することができるサービスの導入も予定。系列店舗間におけるサービスの均質化につなげる。
iPadはスタッフが自宅に持ち帰ることもでき、「新薬に関する情報など勉強すべき範囲も多い職種のため、スタッフが勉強しやすい環境も整えた」と、自身もiPadを使う佐野元彦社長。「日頃、お客さまから弊社が求められる期待は高い。iPadの活用を通じて、どの店舗でも同一水準のサービスを提供することにつなげられれば」と話す。
一部店頭には、来店者が調剤待ち時間などに自由に使うことができるiPadも設置し、医薬品や化粧品、健康や美容などの情報を閲覧することができるようにする。