由利本荘の書店「ミライア本荘」(由利本荘市)のコミック売り場ディスプレーが現在、全国の関係者やファンが見学に来るなど注目を集めている。
コミック売り場を担当するのは、1997年から働くパート従業員の佐々木緑さん。「コミックの世界観を分かりやすく伝えたい」とポスターやPOPなどの販促グッズを手作りし、独自の売り場づくりを行ってきた。その後、弟の英昭さんが販促向け立体物の制作を手掛けるようになり、ディスプレーも大型化。
現在、全国で222店舗を展開する未来屋書店(本社=千葉県千葉市)で、同店の売上高が全店中30位台だった2006年にはコミック部門のみ1位に。社長賞も受賞するなどし、東京や仙台、北海道や大阪など全国から同社関係者が研修に訪れるほか、コミックファンや作家からも注目を集める。ツイッターにディスプレーの写真も掲載するなどし、ファンや作家との交流も増えた。
パート従業員ながら、今では店内レイアウトのほか、発注や新店オープンに合わせて県外出張までこなす佐々木さん。「社員にならないのかと聞かれることもあるが、店舗の管理より現場が好き。給料だけで考えると大変だけど(笑)、それだけではない魅力がある」と話す。
「音楽や映画に触れているとき、ふと売り場のイメージが浮かぶこともある。『これは何だろう?』と思わず手に取ってみたくなるような、お客さまにとって新しい発見のある売り場づくりができれば」
営業時間は9時30分~22時。