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秋田で木彫と粘土作品「父子二人展」 農民彫刻家・故皆川嘉左ヱ門さん哀悼で

農民彫刻家として知られた故・皆川嘉左ヱ門さんの木彫作品(左)と秋田公立美術大学准教授の嘉博さんの作品(右)

農民彫刻家として知られた故・皆川嘉左ヱ門さんの木彫作品(左)と秋田公立美術大学准教授の嘉博さんの作品(右)

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 農民彫刻家として知られた故・皆川嘉左ヱ門さんと、長男で美術家の嘉博さんの二人展が現在、画廊「アート・ボックス」(秋田市中通5、TEL 018-836-5227)で開かれている。

秋田市内の画廊に展示中の皆川嘉博さんの作品

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 横手市十文字町で農業を営む傍ら、力強く生きる農村の住民の姿を題材に木彫作品の制作に取り組んだ嘉左ヱ門さん。今春、二男で秋田公立美術大学准教授の嘉博さんと初めての「父子展」を企画していたところ、4月3日、急逝した。

 展覧会は中止となったが、「秋田に父のような彫刻家がいたことを皆さんに思い出してもらえれば」と哀悼の意を込め、同画廊が再度企画した。

 生涯、「百姓を彫る」をテーマに取り組んだ嘉左ヱ門さんの力強く素朴な作風の木彫作品6点と、「ルーツを刻む」をテーマに、嘉博さんが粘土を素材に制作した約15センチの小品や高さ140センチほどある女性像「源流-時の民-」などの陶彫(とうちょう)作品、版画など23点を展示する。

 嘉博さんは「父の生前に展覧会を開くことができなかったことには残念な思いもあるが、(父から)受け継いだものがある。あきらめないで制作を続けることの大切さも学んだ。秋田に父のような彫刻家がいたということを、改めて皆さんに思い出してもらえれば」と話す。

 営業時間は10時~18時。今月26日まで。

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