秋田市は5月上旬、地元の高校・大学生向け冊子「アキタ・アントレプレナーズ・トーク(AETa)」を発行した。
秋田の起業家のインタビュー記事などをまとめた冊子「AETa」
企画・編集に携わったのは、国際教養大学OBで「秋田市地域おこし協力隊」として働く石井宏典さんと、同大学1年の佐々木風(そよぐ)さん。
大学生だった10年ほど前、「秋田で夢を追う起業家の考え方を高校生や大学生に伝えよう」と、地元の若手経営者らにインタビューを行った経験を持つ石井さん。約30人にインタビューを行ったが「冊子にまとめることまではかなわなかった」との思いを抱えていたところ、昨年9月から石井さんが主催する月例の若者向け起業家対談イベントに参加した佐々木さんが、社会起業や教育、地域活動などに関心があったことから意気投合。市の協力を得るなどしながら冊子の発行を企画した。
起業家5人のインタビュー記事や、地元高校生や大学生に向けた石井さんと佐々木さんのメッセージなどを掲載し、発行にこぎ着けた。
「10年越しで大学の後輩にバトンを引き継いだ思い」と石井さん。佐々木さんは「私が中学・高校生の頃は、日常をつまらないと感じていたが、自分自身が動くことで周囲を変えられることを学んだ。地域で活躍する大人と関わることの大切さや楽しさを伝えることを通じて、私たち若者が新たな一歩を踏み出すきっかけできれば」と編集作業を振り返る。
B5判、オールカラー21ページ。県内高校や大学を中心に無償配布するほか、ウェブサイトの掲載も予定する。