現代美術と日本画の関係を提示する企画展「RANGA 現代美術の日本画」が10月6日から、「フォーエバー現代美術館」(秋田市中通1、TEL 018-825-5588)で開催されている。
同企画展は、日本画家の新しい試みや海外作家・現代美術作家の日本画手法による表現によって新たな日本画的世界を秋田初出展となる作品で提示するもので、世界的に活躍する日本画家の千住博さん、自らの作品を「ニッポン画」と称する山本太郎さん、イギリス人日本画家、アダム・ブースさんの作品のほか、近代日本画の名匠とされる小林古径の作品も展示する。
「日本絵の具」を用いた東洋画法をもとに西洋画の陰影法や遠近法を取り入れた画風が特徴の「蘭画(らんが)」は江戸時代後期の振興文化で、そのうち秋田藩主の佐竹曙山と小田野直武の描いた洋風画は「秋田蘭画」と呼ばれ、特にリアリスティックな表現を取り入れたものとして日本の美術界に大きな影響を与えたとされる。
同展担当者は「感覚や美意識、表現などは時代とともに変化している。従来の絵画の区分では捉えきれないものとして創造された『蘭画』も、その時代の最先端のアートだったかもしれない」とし、「この企画展は、日本画の世界とその潮流を各世代の作家による作品を通して鑑賞することができる貴重な機会」と話している。
開館は11時~18時。火曜休館。入館無料。来年1月14日まで。