秋田の醸造元5社が日本酒研究会「NEXT5」発足-酒どころ復権目指す

若手醸造元グループ「NEXT5」の山本友分さん、栗林直章さん、小林忠彦さん、佐藤祐輔さん、渡邊康衛さん(写真左から)

若手醸造元グループ「NEXT5」の山本友分さん、栗林直章さん、小林忠彦さん、佐藤祐輔さん、渡邊康衛さん(写真左から)

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 秋田県内の醸造元5社の若手経営者5人が醸造技術の情報交換などを目的としたグループ「NEXT5(ネクストファイブ)」を結成し、活動を本格化させている。

秋田の蔵元グループ「NEXT5」メンバー各社が製造する日本酒

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 グループを結成したのは、「新政酒造」(秋田市大町6)、「秋田醸造」(楢山登町)、「栗林酒蔵」(美郷町)、「福禄寿酒蔵」(五城目町)、「山本」(八峰町)の5社。

 「広島や山形などでは蔵元間の技術交流が盛んに行われている。酒どころと言われる秋田だが、日本酒の消費量が伸び悩む中、時流に乗り遅れているのでは」と危機感を持った県内の蔵元5社の若手経営者が4月、醸造技術の交流や販売促進を目的に同グループを結成。グループ名には、「次世代の秋田の日本酒を担おう」との思いを込めた。

 一般に蔵元では、杜氏(とうじ)ら職人が製造を行い、経営者が直接酒造りに携わることは少ないが、「単一銘柄をつくれば売れた時代と異なり、銘柄数が増えた現在ではマーケティングや商品の流通も把握する経営者自身が酒造りに携わる必要性が高い」と、同グループの経営者5人はいずれも自ら酒造りを手掛ける。

 「現在、県内に30社ほどある蔵元だが、経営者自らが直接酒造りを行うのはわたしたち5人ぐらい。戦隊ヒーローも5人組が多いのでちょうどいい(笑)」と山本友文さん。「50代で新人、60代で中堅と言われる杜氏の世界で、わたしたち30・40代はまだまだ若手」とも。

 メンバー5人は「品質を高めることにこだわりたい。イタリア料理との相性を追究した商品など特徴ある酒の研究や、日本酒の楽しさを演出するイベントも企画・提案したい。秋田の日本酒の将来を見据えて活動していければ」と意気込む。

 7月には、秋田市内のアートスペースでのイベントも予定する。

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