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「風にそよぐ」ワイングラス、120年ぶりに復元 秋田のガラス工房で公開

秋田市の「新屋ガラス工房」に展示中の「風にそよぐワイングラス」

秋田市の「新屋ガラス工房」に展示中の「風にそよぐワイングラス」

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 「秋田市新屋ガラス工房」(秋田市新屋表町、TEL 018-853-4201)に現在、復元不可能とされた伝説的なガラス作品「風にそよぐワイングラス」が展示されている。

秋田公立美術大学の小牟禮尊人教授

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 らせん状に作られたステムと呼ばれる脚部のため、わずかな振動でグラス全体が揺れる「風にそよぐワイングラス」。「ヴェネチアン・グラス」として知られるイタリアのガラス職人で「ガラスの魔術師」とも称されるジョゼッペ・バロビエールが1895年に発表し、あまりに繊細な構造から120年間にわたり復元が不可能とされてきた。

 今夏、高いものづくり技術を紹介するNHKの科学番組のオファーを受けた「秋田公立美術大学」(新屋大川町)教授で同工房リーダーの小牟禮尊人(こむれたかひと)さんが制作に挑戦。パーツごとに制作してから組み合わせるヴェネチアン・グラスの特長を生かしながら作業を進め、技術的な課題を乗り越えて、見事、高さ22センチほどの作品の復元に成功した。

 同工房事務長の夏井保さんは「これまでに県内外の3000人近い皆さんにご覧いただいた、記憶に残るガラス作品。秋田で行われているガラス技術の高さや『ものづくり』の素晴らしさを伝えられれば」と来館を呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時。火曜休館。入館無料。12月25日まで。

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